地方で働きながらの不妊治療!満身創痍

30代後半、地方で働きながら取り組んだ不妊治療の記録です。

7.タイミング指導から体外受精へ

 8月から始めたタイミング指導だったが、11月から排卵誘発剤(クロミッド)を処方されるようになった。

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薬まで飲んでしまえば妊娠できるのでは…と、その効果に期待を寄せつつ、成果が全く出ないまま季節は冬になっていた。

年齢のこともあり、焦り気味であった私の脳裏には治療のステップアップがよぎるようになった。


 片道3時間程かかるクリニックと家の距離や、充実しているとは言い難い公共交通機関の関係から、人工受精は難しかった。なぜなら、そのクリニックで人工受精を行おうと思ったら、早朝の決められた時間に、採取6時間以内の精子を持っていかなければいけないのだが、在住の地方都市からだと当日家で採取した精子を指定時間にクリニックに持ちこむことが物理的に不可能で、始発に乗って時間通りに着いても2時間以上遅刻してしまう。

さらに、途中、強風や野生動物(主に鹿)を轢いてしまうなどのトラブルによる遅延は日常茶飯事だ。

そのため、人工受精を行うには、精子採取のために、指定日の前日にクリニック近郊のホテルやどちらかの実家に夫に宿泊してもらう必要が発生するが、そうすると夫も仕事を休まなければならなくなる。その割に人工受精の成功率はそこまで高くないとのこと…。

夫の当時の仕事は、期限内に済ませさえすれば融通がきく私の仕事と違い、職場にいて対応することが求められる性格のもので、加えて年末から新年度にかけてぐっと忙しくなるため、時期的に休みにくくなることが分かっていた。

 

 近隣の病院で人工受精に対応している所は無い。夫の仕事が落ち着くまで半年程、このままタイミング指導を続けるか、より確率が上がる体外受精にステップアップするか。。。

時間を無駄には出来ない。

地方と都市部の医療格差の壁にぶちあたり、途方にくれつつ、医師とも相談し、年齢等諸々の状況から総合的に判断し、1月のタイミング指導で結果がでなければ体外受精へと踏み込むことにした。

 

 体外受精は心身だけでは無く金銭的な負担がものすごいらしいということは人づてに聞いていた。さらに、タイミング指導のための月に1回の採血(痛い!)やエコー(棒みたいなのを入れる…何回しても慣れない!)だけでも不快指数マックスなのに、さらに凄いことになる体外受精に移るのは心の底から嫌で恐ろしかった。

何とかタイミング指導で妊娠に至るよう、いつもより食事に気を遣ったりストレッチ体操するなどして、祈るような気持ちで日々を大切に過ごしていたが、無情にも1月の妊娠判定も…陰性…(涙)。

妊娠に至らなかった落胆と、未知なる治療への恐怖で、私は絶望に打ちひしがれた。

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