地方で働きながらの不妊治療!満身創痍

30代後半、地方で働きながら取り組んだ不妊治療の記録です。

18.不妊治療総括-①お金編

前記事の通り、不妊治療や重度の終わらない悪阻を経て何とか子供を授かることができました。私の不妊治療の総括として、今回はお金についてまとめます。
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1.不妊治療の内容

 30代後半から始めた私の不妊治療期間は約11ヶ月だった。
期間としては短く済んだ方だと思う。
でも、その11ヶ月は本当に濃くて…最初から某有名不妊治療専門クリニックの門を叩いた私達夫婦の治療は最初からアクセル全開!猛スピードで駆け抜けていった。
 
卵管造影検査、内視鏡検査、エコー検査、血液検査等の女性向けの不妊治療検査一式、併せて男性向けの精子検査を2回行いつつ、6回のタイミング指導を受けた。
が、結果は惨敗だった。何にもかすらなかった。
baby-waiting-blog.hatenablog.com そこで、間髪入れずに2回の採卵・体外受精(顕微授精)、3回の受精卵移植を行い、2回目の体外受精では何と!胚盤胞4個の着床前診断(PGSと言われる染色体検査の方)を受けた。そして3回目の移植で、何とか子供を授かることができた。 
 
 片道3時間という家とクリニックの距離や地方の脆弱な公共交通機関の問題から、人工授精は受けなかったが、それ以外の一般的な不妊治療を全て体験したと言っても過言ではない内容だと思う。
そしてかかったお金の合計は…。
 

2.不妊治療にかったお金

 治療費をステージ別にまとめてみた。
 
 一般的な検査一式
 +6回のタイミング指導+薬代
 
  98,030 ※交通費別
 
 2回の採卵・体外受精(顕微授精)+3回の卵移植
 +薬代+卵の凍結・解凍+自己注射機器
 
  ¥1,447,330 ※交通費別
 
 
  ¥648,000 ※交通費別
 
 妊娠後安定期までの不妊治療クリニックでの検診
 +薬代
 
  ¥79,280 ※交通費別
 
 合計 ¥2,272,640 也 ※交通費別
 
 このお金で何ができただろうか…。
 こんな数字(現実)を見ると、治療せずに自然妊娠できる人達が心から羨ましくなる。
もっとお金がかかっている人は沢山いるだろうが、11ヶ月で消費した金額として考えると、中々のものだ…と思う。改めて血を吐きそう。げふっ!

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3.それ以外のお金

 『かかったお金』の部分でしつこく『※交通費別』と書いたのには訳がある。
そう、地方住まいには、都会のクリニックへの交通費だけでも、万単位のお金がのしかかる。
 合計 ¥272,720 也
クリニックのある都会の近郊にそれぞれの実家がある私達は、宿泊費がかからない分まだマシな方のはずなのだが、莫大な治療費に加えての交通費は本当にお財布に痛い。
 そしてさらに、待ち時間や移動中にかかる飲み物代、ご飯代、治療で仕事を休む分の残業で自炊できなくなって発生する外食費やお惣菜代等々、+αでかかってくるお金も、ボディーブローのようにじわじわと家計費にのしかかってきた。

 

 結婚してからの不妊治療にかかる迄の約1年間、贅沢もせずに夫婦2人がフルタイムで汗水垂らして貯めた貯金があっという間に消えていった。。。

 

4.お金まとめ

 繰り返すが不妊治療、特に体外受精までいくと、本当にお金がかかる。それ故に、体外受精に踏み出し、治療を継続するためには、共働きが必須となってくるのだが…30代中盤~後半の夫婦が正社員でフルタイムで働いていると、世帯合計年所得が730万円を越え、公的な補助である不妊治療助成金の対象外となる可能性が出てくる。

そしてその助成金も一生涯で6回と、回数が定められており、その金額も治療費の一部を補う程度のものだ。

 お金の問題で体外受精に踏み込めない夫婦もいるし、体外受精を数回行っても結果が出ず、お金の問題で体外受精を休まざる得なくなる夫婦もいる。そうこうしているうちに、年齢的な限界が来て、子供を諦めざる得なかった夫婦がこれまで何人いたのだろう…。

考えるだけで心が痛くなる現実だ。

少子化対策って何なんだろう…と、心から考えさせられる不妊治療のお金問題。

全ての人が納得する形は難しいかもしれないが、現状の改善を強く強く願わずにはいられない。