地方で働きながらの不妊治療!満身創痍

30代後半、地方で働きながら取り組んだ不妊治療の記録です。

16.妊娠後期-⑦実家での生活スタート

 妊娠後期になっていきなり羊水が少なくなったと言われた問題も解決し、産休に入って無事に里帰りを果たした。

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実家は私が独立してから引っ越しており、今の家に住んだことが無かったのだが、想像以上に快適だった。

1日に30分〜1時間の散歩を日課とし、後は上げ膳据え膳の生活だ。

 

そして何より母が作るご飯!

 

実はこの頃、定期検診の血液検査で明らかに鉄分不足の数値をたたき出していた。しかし、産休前の仕事のゴタゴタと羊水が少なくなったという診断による心労により、体力が限界に来ていたいた私は、満足に料理をすることも出来なかった。

結果、悪阻で吐きながらスーパーの出来合いのほうれん草のお浸しを食べ続ける+鉄分を補う薬を摂る生活を続けていた。

そんな状況から一転、母の手料理は、悪阻の私にも食べやすい内容・味付けで、私の食生活を一変させた!

 

 無事出産予定の病院へ転院も果たし、赤ちゃん本舗でベビー用品を買い揃え、出産への準備が着々と整っていく。。。

悪阻と重たくなってきたお腹、そして激しい胎動による寝不足で、相変わらず体はしんどかったが、不妊治療で出口が見えない長いトンネルのただ中にいた一年前とはえらい違いだ。

 

本当にありがたい。

 

不妊治療を支えてくれた家族、不妊治療クリニック、妊娠を支えてくれた地方居住地の病院にただただ感謝するばかりである。

 

 悪阻で体験出来なかったマタニティビクスやマタニティヨガのレッスン、高齢出産で諦めざるえなかったフランス料理付きのセレブ病院での出産等々、

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 妊娠前に思い描いていたマタニティライフ通りにはいかない部分もあったが、里帰りによって落ち着いた生活に入ることにより、やっと、このまま産めるかもしれない…と、実感を伴って感じられるようになった。

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そして37週の正産期に突入した! 

もういつ産まれてもおかしくない!

 

16.妊娠後期-⑥羊水が少ないと言われた真相

 私の里帰り直前に、風邪をひき38°の熱にうなされていた夫を見捨てて里帰りを決めた。

後は3時間の移動に耐えられる状態か、病院に確認しに行くだけだ!

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前もって予約している通常の検診と違い、飛び込みの診察はとにかく待たされる。というか、広大な地域で唯一産科を標榜している通院病院は、予約しているはずの定期的な検診でさえも1時間以上待たされることはざらにあったので、飛び込みの診察の場合は…推して知るべしである…。

そして、その病院で出産をしない妊婦は診察を受ける先生を選べない。

 

 やっと診察の順番が回って来たので診察室に入り、午後から3時間かけて電車に乗って里帰りするので、羊水のことも含めて赤ちゃんは大丈夫そうか確認して欲しい旨、先生にお願いした。

その日は羊水が少なくなったと診断した先生とは違う先生だった。

 

エコーを見ながら…

私『先生…、羊水は…赤ちゃんの様子はどうですか?今日里帰りしても大丈夫ですか?』

先生『羊水、ちゃんとありますよ。赤ちゃんの心音も…大丈夫です。』

私『えっ!』

先生『今となっては理由は断定できませんが、羊水って胎児が飲み込んでおしっことして出すことで循環してるんです。前回、たまたま凄く凄く飲み込んだ直後に検診したのではないでしょうか…。たま〜にそういうことがあるんですよ。』

私『えええ〜!』

先生『とにかく、里帰りしても大丈夫ですよ。』

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夜な夜な羊水過少について検索していた際、同様の事例を見つけたことはあったが、まさか私がそのケースに当たるとは…。

ほっとした…。凄くほっとした…。

と、同時に、そんな可能性も有るのだったら、不安になるようなことを言う時に伝えといてよ!先生!

私の10日間の心労寝不足を返して!

と、前の先生に対する不満がムクムクと膨れて上がってきた。

 

ただ、とにかく赤ちゃんに問題は無いとのことで、拍子抜けしつつも気分は上々!

さあ、後は実家に帰るだけだ!

ここ数ヶ月で一番希望に満ちた状態で母と供に実家への帰路についた。

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夫『妻ちゃんまたね…。』

取り残される夫だけが涙目だった(笑) 

16.妊娠後期-⑤風邪の夫を見捨てて里帰りを決意、そして病院へ…

 里帰り予定日の直前に夫が風邪をひいた。 

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 1日眠ったら治まるかと思いきや…体温は38°近くに上昇し、咳はますます酷くなり、ゴホゴホゴホゴホしている。夫涙目、私も涙目…。

 

一方で、母の登場により里帰りの準備はあっという間に終わった。しかし私は、病気の夫にイラつきつつも、一人残して里帰りをして良いものか…と、結構真剣に悩んでいた。

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私『お母さん!準備手伝ってくれてありがとう!でも、あんな状態の夫君を残して帰ってしまって大丈夫かな…。』

母『そうだね…。心配だね…。でもね、一緒にいたらあんたまで風邪が感染る可能性が高くなるよ。』

私『はっ!』

母『今一番に考えるのはお腹の赤ちゃんを無事生むことじゃないの?何の為にあんなにしんどい不妊治療を受けたの?』

私『はっ!(2度目)』

母『夫君はただの風邪なんでしょ?大人だし大丈夫だよ。お腹の赤ちゃんのことを優先してあげて。』

私『そうだよね!』 

 

ということで、私は悟りを開き、予定通りの里帰りを決めた。

 

夫の風邪につき合っている場合では無い!

 

最後まで引っかかったのは…やはり羊水が少ない問題だった。居住地の地方から実家までの片道3時間の道のりのほとんどは山間部で、体調に異変が生じても、産科どころか病院さえ見つけ難い所が多い。

このまま帰路につくことにどうしても不安があった私は、里帰り当日の午前中に、思い切って病院に行き、長時間の移動に耐えられる状態か医師に確認してもらうことを決めた。

 

そして、その診察で羊水が少なくなった真相を知ることになったのだ…。

16.妊娠後期-④里帰り直前に風邪をひいた夫

 羊水が急に少なくなったと言われつつ、這々の体で産休に入った私。

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自分が自覚していた以上に産休に入るための引き継ぎや仕事の片付けに関わるプレッシャーや疲れがあったようで、直後の2日間はほとんどベッドから起き上がれず寝て過ごした。

 

 寝て過ごしながらも胎動を確認しつつ、破水と尿漏れの境界が分からず、トイレに頻繁に駆け込むことには変わりなかったが、全てが吹っ切れた開放感が半端無い。しばらく仕事に行かなくて良いという状況は、普通の休日とはこんなに気分的に違うのか…と、実感をしつつ、妊娠も後期に入っている私は、里帰りの準備をしなければならなかった。

 

 妊娠も34週に入り、37週以降の正産期には至らないまでも、ちょっとした早産で産まれてくる可能性もある時期だ。縁もゆかりも無く頼れる家族が夫だけのこの地方で急遽出産!という事態に陥るのは絶対に嫌だ。里帰り先の病院での予約が1週間後に迫っていることもあり、さっさと里帰りの準備を進めなければいけない。

 

 とは言え、悪阻や羊水のこともあり、中々パキパキ動けない…。と、困っていた所に…何と母が助っ人で泊まりで迎えに来てくれることになった!父を置いてくるのは無理だろう…と思っていたのだが…とても嬉しかった。

母が手伝ってくれるなら、里帰りの準備も順調に行くだろう。後は、私が体調を整えて覚悟を決めるだけだ!意気込んでいる所に、夫が風邪を引いて帰宅してきた。目がトロンとしてゴホゴホ言っている。。。明らかにやばめな症状だ。それも、母が来る予定の日の前日に!

 

夫よ、妊婦の私が耐えているのに、何故君が病気を持ち込んでくるのか…。

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インフルエンザでは無いことだけは、速攻で近所の医院で確認してもらったが…上がり始める体温。咳は悪化するばかり…。

エアコンと寝具の関係で、眠る場所を分けることも出来ず、ゴホゴホする夫の隣で、感染るのではないかとイライラして眠れない私。

 

そんな中、遂に母が迎えに来てくれた。

16.妊娠後期-③羊水が少ないと言われたまま産休突入

 羊水が少なくなったと言われ、様子を見ることになってすぐ、予定通り産休に突入することとなった。

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後任に仕事を残すようなことはしたくなかったので、勤務ラスト5日間は通常業務+引き継ぎ資料作成(100ページ以上のマニュアル込)の仕上げ+引き継ぎ作業そのもの の3コンボでバタバタで…正直記憶が曖昧になっている(笑)しかしそのかいもあって、何とか胸を張って『引き継ぎをした!』と言える程度にはしっかりと引き継ぎをした。と、思う。多分。

 

 転職して今の会社入社→婚約→先に地方勤務になっていた夫を追う形で予想外の地方勤務→入籍・結婚式→不妊治療→妊娠

と、駆け抜けてきたなぁ、やっとここまで来れた…と、最終日、定時を大きく過ぎ、上司に見送られつつ真っ暗になった勤務先から帰宅のためにタクシーに乗り込んだ時に、じんっと感慨に浸った。上司や同僚達からの温かい励ましや労いの言葉を反芻し、ちょっと涙も出た。

 

 しかし、どうしても羊水のことが頭から離れない。恥ずかしい話だが、妊娠中期頃から徐々に少量の尿漏れをするようになっていて、羊水が少なくなって、破水のような症状があったら即病院!と言われてからは、尿漏れなのか破水なのか分からなくなり、夜中も含めてしょっちゅうトイレに駆け込んで様子を見る生活が続いていた。さらに、激しい胎動と羊水過少検索で寝不足MAX状態で…。帰宅後は気が抜けたのか、夕飯もろくに食べずに眠りにつき、目覚めたのは次の日の昼頃だった。

これまでの社会人生活とは全く違う生活が始まる!

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16.妊娠後期-②羊水が少ないと…

 妊娠後期にして、突然羊水が少なくなったと言われてしまった私。

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これまでも不正出血や悪阻などのトラブルはあったが、羊水量の問題は無かったのでノーマークだった…。

妊娠も後期に入り、安心しかけたタイミングでのことだったので、私のショックは大きかった。

 

何はともあれ、情報、情報が欲しい…。

 

 帰宅後、速攻でGoogle先生に問うた。

『妊娠中 羊水 少ない』と。

すると、ある程度のことが分かってきた。

 

羊水が凄く少なくなることを羊水過少というらしい。そして、どうやら母体と胎児、それぞれが原因となるらしく、その中でも多くは前期破水によるものらしいのだが、これは身に覚えが無い。前期破水では無い母体側の原因としては、以下が挙げられるとのことだ。

 

■母体側の原因

①過期妊娠

胎盤機能不全

妊娠高血圧症候群

④解熱鎮痛剤の使用

 

妊娠30週という時期的に①は無い。薬の一切を絶っていたので④も無い。③も妊婦検診での血圧測定や血液測定の結果からすると考えづらい。残るは②だが、これは…怖いな…。

 

そして胎児由来の原因は…

 

■胎児側の原因

①胎児機能不全

②胎児泌尿器系異常

③胎児奇形

④双胎間輸血症候群

 

④は絶対に無い。

③は…今までのエコーやスクリーニング検査では見られなかった。

①・②は正直分からない。でも、これが原因だとすると、本当に恐ろしい。

しかしそもそも、胎児由来による羊水過少は妊娠中期頃までになるとのことだ。

 

羊水過少の根本的な治療法は無いらしい…。そして、羊水過少は赤ちゃんの腎機能や肺の低形成、四肢や関節の変形を引き起こす可能性がある、とのこと。

 

検診の際に先生に

『私が水を沢山飲めば治りますか?』

と聞いたが、そんな問題では無いそうな。。。

 

まあ、重度であれば絶対安静の即入院で、人工羊水を入れたり…という措置になるらしいが、様子見を言い渡された私は、まだそこまでの症状では無いのだろう…。

 

 それにしても、どの原因だったとしても、想像以上に大変なことになっているのかもしてない…。そしてこれから引き起こされるかもしてない赤ちゃんへの影響も深刻だ。

しかも、産休→里帰り→転院 のこのタイミングでこんな恐ろしいことになるなんて…。母体側の原因だとしたら②の胎盤機能不全だし、可能性は低いが胎児側の原因だと考えると、震えが止まらなくなる。

怖くなった私は、関連の論文や経験者の体験ブログなど、寝る間も惜しんでネットで検索しまくった。絶対体にも赤ちゃんにも悪いことは分かっていたが、何もしないでいると余計なことを考えてしまい、怖くて仕方無いためやめられなかった。

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16.妊娠後期-①羊水が少ない!

 妊娠も26週を超え、妊娠後期に入った後も、悪阻は相変わらず続き、食事が満足に食べられない状況は続いていた。赤ちゃんも相変わらずギリギリ許容範囲内の低体重気味だった。が、それ以外の経過は順調で、母性健康管理指導事項連絡カードを職場へ提出したことにより、追加仕事も無くなり、『このまま何とか出産できるかもしれない…。』とやっと思い始められるようになった頃、事件は起こった。

 産休に入る見通しもつき、里帰りで親元に帰ることが大きな希望になっていた。そして、妊娠32週目の検診は地方の病院での最後の検診になるはずだった。しかし…この日、いつも通りエコーで赤ちゃんの推定体重や身長を測っていた時、先生が『んっ?』という顔をした。そして、

『羊水が、少なくなってるね…。』

と言った後、以下のことを確認された。

 ・破水のような症状は無かったか?

 ・胎動は変わらずあるか?

幸か不幸か?自覚できる破水のような症状は無く、胎動も変わらずあった。と、思う。。。

 ※胎動があることが当たり前だったので、いきなり言われると不安になってしまう。

しかし、羊水が少ないなんて急に言われても焦ってしまう。というか、『えっ、えっ!?』と、ただただ焦るしか無いような気分だった。

私『赤ちゃん、どうなってしまうんですか!?』

先生『う~ん…、今すぐどうこうってほどの数字でもないけれど、急に減っちゃったね。様子を見るしかないね。』

私『今日がここの病院での最後の検診の予定だったのですが…、また来た方がいいですか?』

先生『う~ん…。このことは里帰り先の病院に申し送っておくよ。でも、急に胎動が無くなったり、破水のような症状があったらすぐに病院に行ってね。ここでもいいし、次の病院でも。』

私『分かりました…。』

 

 この時、羊水が少ないということがどういうことになるのか分からなかった私は、ただただ大変なことになったのでは…という思いで一杯だった。意識したことの無い症状だったので、情報が圧倒的に不足している。。。

そして、看護師さんからすぐに名前を呼ばれ別室に案内され、今まで受けたことの無い機器をお腹に付けられ、45分程そのままでいるように言われた。後から知ったのだが、これはノンストレステストというもので、赤ちゃんの心拍数などを計測するものだそうだ。

看護師さんは『時間になったらまた来ますね。そのまま寝ていて下さい。』と言った後、『多分、この検査はこれから毎回することになると思います…。』と、続け、去っていった…。

私『!!!?』

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 検査を受けている間、私は不安で仕方無かったが、取り急ぎノンストレステストの結果に問題は無かったようで、『異常があった時はすぐに病院に来てください。』ということで帰れることになった。

『このまま何とか産めると思ったのに…。』

羊水が少なくなっている…という意味不明で不安な状況に急に陥り、私はただただトボトボ帰ることしか出来なかった。不妊治療で辛酸を嘗めてきた経験から『期待しすぎてけない。』と、結果的に自分が傷つかないよう、自らを戒めていたつもりだったが、妊娠が順調で、どこかに油断する気持ちがあったようだ。

そして、この事件により、しばらく抑えていた、私の検索魔としての血が目覚めてしまうこととなった。。。