地方で働きながらの不妊治療!満身創痍

30代後半、地方で働きながら取り組んだ不妊治療の記録です。

18.不妊治療総括-④家族関係編

 不妊治療は精神的・肉体的・金銭的負担がのしかかる。

これらの負担は、夫婦の絆を時として強くし、時として打ち砕き、そしてそれぞれの両親をも巻き込んだ問題に発展することがある。

私達夫婦やその家族の治療を通しての関係性についてまとめてみた。

 

 

1.夫と私

 夫は人間が穏やかだ。一方私はどちらかと言うとネガティブ思考で心の浮き沈みが激しい。

 私達の不妊治療では、マイクロTESE等(勇気のいる手術なので詳細は省きます。玉ひゅんです。)の夫側の治療はせずに済んだため、通院の負担はほぼ私に偏っていた。

そして、何をしてでも赤ちゃんを授かりたいという想いを共有し、比較的余裕があった夫は、私が治療のストレスで理不尽にあたり散らすこともあっても、広い広い心で受け止めてくれたため、私達は不毛な泥仕合をあまりせずに済んだ。

 とは言え、出ない結果にお互いイライラを募らせ…険悪なムードになることは多々あった。

 一番(主に私が)爆発して夫と口論になったのは、4月にクリニックがある元の勤務地に帰任出来なかった時だった。

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通院の負担がかなり軽減されると期待していたのに実現せず、地方勤務継続を言い渡された私は、会社や当時の上司に対するに不信が爆発し、会社を辞めて治療に集中することを夫に宣言した。

治療費や将来のことを見据え、もう少し様子を見るように諭す夫。

会社や上司に対する不信から、治療をしながら仕事を継続する気力が無くなってしまった私。

毎晩毎晩話し合いが続いた。

そんな日々がしばらく続いたが、2回目の採卵と受精がうまくいき、胚盤胞が多数得られたことで、何とか前向きに頑張り直すことが出来た。

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 八つ当たりで悪態をついていた当時の私を振り返り、夫に対しては、よく見捨てず、諦めずに寄り添ってくれたものだと、心から感謝の念が絶えない。

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2.親族への対応

 不妊治療のことを親族に伝えるか…。治療経験者であれば必ずぶち当たる問題だと思う。

私達の場合は、私の両親には治療開始前から話し、夫の両親には最後まで話さなかった。

 私の両親に対しては、通院のためにクリニック近郊の実家に頻繁に帰省することになることから隠し通せないと思っていたし、年齢が近い従兄のお嫁さんが長い治療をして、私が治療を始める少し前に無事赤ちゃんを授かることが出来た詳しい経緯や情報が欲しくて、実母には治療開始前から色々相談し、情報収集に協力してもらっていた。そして、治療を通じて私を心身共に支えてくれ、無償の親の愛を再認識した。

 一方で夫の両親に対しては、当初は隠すつもりは無かったが、そのきっかけを探っていた頃、私が治療中に最も焦る出来事が発生し、機会を失ってしまったのだ。

その出来事とは…。

 

3.不妊治療中最も焦った出来事

 私が結婚したのは30代中盤で、周りの既婚者の殆どに既に子供がいた。独身時代、気楽な独身仲間が減り、子供を授っていく様子に多少の焦りは感じていたが、いつしかそんな感情にも慣れてしまっていた。

 そして不妊治療を始めた時に勤務していた地方の事務所では、たまたま若い既婚者があまりおらず、幸運なことに誰かの妊娠で心が乱されることも無かった。

 そんな時に起こったショッキングな出来事…それは、義弟の突然の出来ちゃった結婚だった!

 治療を始めて2・3ヶ月が経過し、10万円以上かけて様々な検査を行い、夫婦共に大きな異常も見つからず、しっかりとタイミングもとっているのに出ない結果に焦りを感じ始めている時だった。

義弟が義実家に彼女を連れていくということは事前に聞いていたが、出来ちゃった結婚の挨拶であったことを、その後夫から知らされた。

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 未婚だった義弟のことは完全にノーマークで…心の準備ができておらず、本当に本当にビックリして焦りと嫉妬で心が乱された。お祝い事なのに心から祝えない自分の心の狭さに対する自己嫌悪も凄かった。極め付けは、お正月に義弟が無邪気に3Dエコーの写真を見せてきた時だった。

この時は本当に辛くて義実家のお風呂で泣いた…。

義弟は何にも悪く無い。理解はしていたが、感情がどうしてもついていかなかった。

 ここで義両親の名誉のために言うが、彼らが孫産め攻撃をしてきたことは一度も無いし、不妊治療にことを伝えたら、受け入れて支えてくれたことは間違い無い。

さらに、妊娠に関して何かしらの努力をしていたことに気づかれている節もあったが、何も言わずに見守ってくれた。

ただ、初孫フィーバーする義両親に、自分達の治療のことを話す気にはなれず…伝える機会を失ってしまったのだ。。。

 

4.どのような家族関係を構築したら良いか

 夫やお互いの両親…。治療を通じての関係性で悩むことが多々あった。が、経験則で言うと、治療の負担が大きい側にとって、ストレスが少なくて済むようにすることが一番だと思う。

 幸運なことに、私達夫婦は子どもを持つために治療を受けること、目標のためには治療をステップアップしていくことについて最初から同じ方向を向くことができた。

そして、治療について私の両親にだけ伝えている状況についても夫は納得してくれた。

これは本当に大きかったと思う。

相手や自分の両親に治療を伝えるかどうか、つまり、ストレスの少ない家族関係の構築は、結局はお互いの考え次第だ。

不妊治療におけるパートナーとの意思疎通や相互理解ほど重要なものは無いというのが、月並みではあるが私のたどり着いた結論となった。

 

18.不妊治療総括-③地方・病院編

 地方に住みながらの不妊治療…それは治療にとってハードなスパイスでした。

色々想いが溢れている部分なので、お金編、仕事編に続いて、この点についてもまとめてみます。愚痴っぽい内容になってしまうのは、どうかご容赦を…。

 

 

1.大前提

 最初に声を大にして言いたいこと…それは、私は別に地方が嫌いでは無い!ということだ。地方下げ、都会上げをしたいわけでは無い。

地方には地方の美点があり、転勤で地方勤務を任じられてから不妊治療を始めるまでの約1年間は、夫婦水入らずでそれなりに楽しい生活を送っていた。

その点だけは理解して読んでいただきたい。

 

2.地方の病院事情

 地方には病院やクリニックがとにかく少ない。さらに、比較的都会に近い郊外でさえも産科を標榜する医療機関が減少している現在、地方に不妊治療専門のクリニックなどほぼ存在しない!

既存の産科を維持するため、国や自治体が必死で延命しているのが現状だ。

 私が住んでいた地方も、たった一つの産科のある総合病院が地域の出産の全てを担っていた。常に産科医不足の中で、不妊治療はおまけ程度にしか行っていなかった。

 卵管造影や諸々の血液検査、精子のチェック等々、専門クリニックでは最初に行う検査を、『様子見』の名の下に行うこと無くタイミング指導のみ行い、それでしばらくダメだと徐々に検査を行うか、一部の検査を施設のある都会のクリニックにアウトソーシングする…それが私の地方で受けられる唯一の不妊治療だった。

そんな治療の範囲で妊娠出来ない場合、結局都会の専門クリニックに行くしか無い

これが現実なのだ。

そして専門クリニックがある都会に出るためには電車や車で片道数時間以上かかる…。

地方での不妊治療は足かせが有り過ぎる。

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3.地方の交通事情の壁

 不妊治療は基本予約制で時間に厳しい。特に人工受精や体外受精の採卵や移植になると、決まった日の決まった時間に必ずクリニックに駆け込まなければならない。

が、地方からだと時間通りの通院が本当に難しい。

そう、地方の交通機関は脆弱で頻繁に止まったり遅れたりするのだ。

私の地方では大雨で線路が冠水し、丸3日電車が止まり、陸の孤島と化したことがあるし、台風・強風・大雨等で丸1日電車が止まることもよくあった。

そして地味に多いのが野生動物(主に鹿)を轢いての遅延…。これでクリニックへの到着が遅れたり、帰宅が遅れてクタクタになることが何度もあった。

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 車を運転すれば…と思う人もいるかもしれないが、体外受精に向けて出される薬の中には、突如眠気が起こす可能性があり、車の運転を控えるように言われるものもある。

さらに、諸々の治療や待ち時間などでヘトヘトになった後、1人で車を何時間も運転して帰宅するのはあまり現実的では無く、クリニックとの距離にもよるが、自家用車の利用にも限界がある。

 近くに不妊治療専門クリニックは無い。けれど、都会の専門クリニックに定期的に通うことも難しい

それが地方での不妊治療の現実だ。

 

 そして、少ないダイヤ故に、人工受精や体外受精などの際、始発に乗ってもクリニックが指定する早朝の来院時間に間に合わないため、前日泊をせざるを得なかったり、治療の範囲に制限が出てくることがある。

私の場合、これで人工受精にチャレンジ出来なかった。

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 また、大きな地震と被った3度目の胚盤胞移植の際は、前日に実家に帰っていなかったら、絶対に指定日当日にクリニックに到着出来ず、地震発生前から解凍が始まっていた貴重な胚盤胞が無駄になっていた可能性があった。

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4.お金について

 地方からの通院には交通費がかかる。過去記事でも書いたが、私が11ヶ月の不妊治療で使った交通費は、

 合計 ¥272,720 也

実家がクリニックのある都会の近郊にあり、宿代わりに出来た私達夫婦でさえ、たった11ヶ月でこんなにかかった。それが出来ない人の場合、宿泊費も嵩む可能性がある。

 

5.メリットは無いのか?

 かなり考えたが、地方に住みながら不妊治療をする一般化出来るメリットは見当たらなかった。。。

ただし、個人的なこと言うと、通院生活が余りにもキツくて、治療をステップアップする後押しになったと思う。

元来ヘタレで怖がりな私は、不妊治療生活が地方住まいのスパイスでこれほどキツくなければ、体外受精へのステップアップや、治療期間短縮のための着床前診断に中々踏み出せなかったと思う。

結果、子供を授かることができたのだから、地方住まいが後押ししてくれたといえなくも無い。

 

6.ではどうするか

 地方に住みながらの不妊治療には様々な制限がある。また、肉体的精神的な苦労が多くなる。

それでも、私は最初から都会の専門クリニックに行って良かったと思っているし、もし地方住まいの友人にどうするか相談されたら、遠くても最初から専門クリニックに行くことを勧めると思う。

近隣の専門外のクリニックで治療に限界がきて、体外受精が可能な他のクリニックに移ることになったとして、そこから検査をして医師との人間関係を構築するのは時間とお金のロスが大きいし、何よりストレスがかかる。

 タイミング指導、人工授精、体外受精…自分はどの治療まで行うつもりか…地方住まいの不妊治療は、最初から自分の覚悟と向き合い、後悔しないクリニックを選ぶ必要がある。

 

…と、偉そうなことを書いてみたが、将来の見通しが立たないのが不妊治療。私は治療中に上司に『これからどうするの?』と聞かれるのが死ぬほど嫌だった。

いつ結果が出るか分からないので、これからどうなるか自分でも分からないので、他人に聞かれても答えようが無かったのだ。

最初から体外受精を想定して治療を始める人なんて少ないだろうし、自分でも難しいこと書いているなぁという自覚はある。

 

18.不妊治療総括-②仕事との両立編

 お金がかかる不妊治療…。そのためにも共働きが必須状態の我が家でしたが、仕事との両立にはとにかく苦労しました…。

沢山の方が記事にしている内容ですが、経験を踏まえて私なりの結論をまとめてみました。

 

 

1.両立の難しさの原因

 女性の生理周期に合わせて通院しなければいけない不妊治療は、仕事との相性が悪い。

通院の壁 とにかくこれが大きかった。

通院と仕事の用事が被り、何でこの日に…ということが、何度もあった。そして、同僚に仕事のフォローに入ってもらうことへの罪悪感や申し訳なさ。これは本当にキツかった。

 私は3回目の体外受精で妊娠できたが、正直、あと3回試してダメだったら、治療に集中するために不妊治療退職をすることになっていたと思う。

 治療期間はとにかく仕事と治療のどっちつかずで、『私、何やってるんだろう。』と、仕事に対して、治療に対して、何度も何度も思っていた。

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 そして、体調不良との戦い

これも大きな壁だった。通院しながらの仕事で、体は疲労で疲弊するのに、すでに休みがちな仕事を、さらに休むことは難しい。さらに、体外受精までいくと様々な薬を飲んだり注射したりで、副作用で体調が悪くなる人も多い。

私の場合、十年以上ぶりに目バチコが出来たり、恒常的な発熱、口内炎(これは疲れがたまるとよくできる)の多発、などが見られるようになり、『これで妊娠できるわけがない!』と思い、3回目の体外受精に向けて、仕事を休んで無茶な通院生活を控える決意を固めることとなったが、そんなこと何回もできるものでは無い。

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故に、不妊治療退職が現実味を帯びていたわけだが、妊娠によりこれは何とか回避できた。だが、原因不明不妊の私達夫婦にとって、この結果はあくまで運によるものだ。

運、こんなものに左右されて、それなりにやりがいを感じて就いた仕事を手放すか、そうしないで済むかを左右されるなんて、あまりにも切ない。

 

2. 不妊治療にまだ適した仕事

 担当が割り振られ、その仕事を期限内に終わらせさえすればある程度完結する仕事。これはまだ不妊治療と相性が良い。

 反対に、顧客対応や、外部や社内の他部署とのやりとりとの打ち合わせを通じて何かを成し遂げていくために、勤務時間に持ち場に居て対応することが求められる仕事…これは、休みをとりがちになる不妊治療との相性は悪い。

 標題で『まだ』と書いたのは、相性が良いと書いた仕事内容でも、それはあくまでマシ程度で、決して楽では無いからだ。それでも、自分がある程度無理をすれば仕事を片付けることができるのなら、まだ努力や工夫のしようがある。

一方で、決まった時間に決まった場所に居て、その場で対応することが求められる仕事は、休んだ日の仕事を他の日にこなすことが難しい。そういう意味で、不妊治療との両立は難しいと考えた。

 

 そして、実は私は両方の種類の仕事経験がある。不妊治療中に担当していたのは前者で、一つ前の職場での担当内容が後者だった。

会社の人員配置や勤務体制などで違ってくるだろうが、私の会社の場合、一つ前の職場で治療をしていたら、仕事か治療、どちらかが確実に早々に破綻していた。

 

 不妊治療をしている時、どんな仕事を担当しているか…これもまた運だ。就職活動の時点で不妊治療を想定して仕事選びをする人は非常に少ないだろうし、大手の企業だと、一部の専門職以外は様々な職種を経験させられて、その後適性を踏まえて自分の専門分野が決まっていくケースも多い。

うちの会社はまさにそれで…次の異動先でどんな仕事を担当することになるか分からない。ゆえに、私がたまたま両立し易い仕事を担当していたのは、完全に運だった。

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3.必要なこと

 仕事をしながら不妊治療を続ける上で必要不可欠なもの…それは上司の理解と協力だと思う。仕事の割り振りの裁量は上司にあるし、休みを取る取らないの相談先も上司になる。

上司の理解があるかないかで、治療に集中できるかが大きく左右される。実際私も4月の異動で直属の上司が変わった時から状況が少し変わった。

 そして仕事をカバーしてくれる同僚に対しては、理解をしてもらうことは難しいかもしれないが、ある程度のタイミングで理由と謝意を伝えることは必要かもしれない。私も経験があるのだが、理由も知らされずに仕事のカバーだけさせられるのはもの凄くストレスが溜まるからだ。

  しかし、自分の周りにどんな上司や同僚がいるか…これも運だ。自分ではどうしようも無い。

 

4.まとめ

 色々書いたが、結局は、どういう状況下で不妊治療をしているか…上司の理解があるどうか…等々、それらは、運?運命?による部分が大きい。

はっきり言って、不妊治療はギャンブルだ。

そして、仕事をしながら治療を継続し易い環境にいるかも運だ。

努力ではどうしようもできない、運に支配される世界…。

少子化云々が言われている中、非常に残念な現実だと思う。30代後半の不妊治療という事情を、職場に伝えていたにも関わらず、異動も配置転換も叶わなかった身としては、年齢に制限が出てくる不妊治療に対しては、もう少しだけ優しい社会であって欲しいと、思う。

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18.不妊治療総括-①お金編

前記事の通り、不妊治療や重度の終わらない悪阻を経て何とか子供を授かることができました。私の不妊治療の総括として、今回はお金についてまとめます。
~・~・~・~・~・~・
 

1.不妊治療の内容

 30代後半から始めた私の不妊治療期間は約11ヶ月だった。
期間としては短く済んだ方だと思う。
でも、その11ヶ月は本当に濃くて…最初から某有名不妊治療専門クリニックの門を叩いた私達夫婦の治療は最初からアクセル全開!猛スピードで駆け抜けていった。
 
卵管造影検査、内視鏡検査、エコー検査、血液検査等の女性向けの不妊治療検査一式、併せて男性向けの精子検査を2回行いつつ、6回のタイミング指導を受けた。
が、結果は惨敗だった。何にもかすらなかった。
baby-waiting-blog.hatenablog.com そこで、間髪入れずに2回の採卵・体外受精(顕微授精)、3回の受精卵移植を行い、2回目の体外受精では何と!胚盤胞4個の着床前診断(PGSと言われる染色体検査の方)を受けた。そして3回目の移植で、何とか子供を授かることができた。 
 
 片道3時間という家とクリニックの距離や地方の脆弱な公共交通機関の問題から、人工授精は受けなかったが、それ以外の一般的な不妊治療を全て体験したと言っても過言ではない内容だと思う。
そしてかかったお金の合計は…。
 

2.不妊治療にかったお金

 治療費をステージ別にまとめてみた。
 
 一般的な検査一式
 +6回のタイミング指導+薬代
 
  98,030 ※交通費別
 
 2回の採卵・体外受精(顕微授精)+3回の卵移植
 +薬代+卵の凍結・解凍+自己注射機器
 
  ¥1,447,330 ※交通費別
 
 
  ¥648,000 ※交通費別
 
 妊娠後安定期までの不妊治療クリニックでの検診
 +薬代
 
  ¥79,280 ※交通費別
 
 合計 ¥2,272,640 也 ※交通費別
 
 このお金で何ができただろうか…。
 こんな数字(現実)を見ると、治療せずに自然妊娠できる人達が心から羨ましくなる。
もっとお金がかかっている人は沢山いるだろうが、11ヶ月で消費した金額として考えると、中々のものだ…と思う。改めて血を吐きそう。げふっ!

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3.それ以外のお金

 『かかったお金』の部分でしつこく『※交通費別』と書いたのには訳がある。
そう、地方住まいには、都会のクリニックへの交通費だけでも、万単位のお金がのしかかる。
 合計 ¥272,720 也
クリニックのある都会の近郊にそれぞれの実家がある私達は、宿泊費がかからない分まだマシな方のはずなのだが、莫大な治療費に加えての交通費は本当にお財布に痛い。
 そしてさらに、待ち時間や移動中にかかる飲み物代、ご飯代、治療で仕事を休む分の残業で自炊できなくなって発生する外食費やお惣菜代等々、+αでかかってくるお金も、ボディーブローのようにじわじわと家計費にのしかかってきた。

 

 結婚してからの不妊治療にかかる迄の約1年間、贅沢もせずに夫婦2人がフルタイムで汗水垂らして貯めた貯金があっという間に消えていった。。。

 

4.お金まとめ

 繰り返すが不妊治療、特に体外受精までいくと、本当にお金がかかる。それ故に、体外受精に踏み出し、治療を継続するためには、共働きが必須となってくるのだが…30代中盤~後半の夫婦が正社員でフルタイムで働いていると、世帯合計年所得が730万円を越え、公的な補助である不妊治療助成金の対象外となる可能性が出てくる。

そしてその助成金も一生涯で6回と、回数が定められており、その金額も治療費の一部を補う程度のものだ。

 お金の問題で体外受精に踏み込めない夫婦もいるし、体外受精を数回行っても結果が出ず、お金の問題で体外受精を休まざる得なくなる夫婦もいる。そうこうしているうちに、年齢的な限界が来て、子供を諦めざる得なかった夫婦がこれまで何人いたのだろう…。

考えるだけで心が痛くなる現実だ。

少子化対策って何なんだろう…と、心から考えさせられる不妊治療のお金問題。

全ての人が納得する形は難しいかもしれないが、現状の改善を強く強く願わずにはいられない。

 

17.出産-③出産

 ろくに眠れない中陣痛が始まり、いつの間にか夜が明けていた。

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 そのまま様子を見ているうちに、ジワジワした痛みだった陣痛は、いつの間にかもの凄い痛みになっていた。

 

ビッグウェーブ来た〜!!!

 

子宮口はまだまだ開きかけとのことだったが、本陣痛であることは疑いようが無い。朝になっているので実家に連絡しようか…と思っていた所に夫が来てくれた!いつの間にか面会可能時間になっていたのだ。

 

夫『妻ちゃん大丈夫!?』

私『痛い。産まれそう…。』

夫『マジで!?』

私『お母さんは?』

夫『家のことして来るって。面会出来る時間になったから取り敢えず僕だけ来ることにしたんだけど、来てみて良かったよ〜。』

私『凄い痛いんだけど。子宮口が開き切るまで待つんだって。とにかく腰さすって!』

 

そうこうしているうちに、子宮口がほぼ全開になり、分娩室に歩いて行くよう助産師さんに言われた。既に物凄い痛みだったたので、『この状態で歩くのか!?』と思いつつも、何とか分娩室へ。

 

と、ここまでは順調だったのだが、ここからが長かった。

 

分娩室に入ってからは、助産師さんの掛け声に合わせてのイキみを繰り返したが、赤ちゃんは中々出てきてくれず…。

看護師さん、助産師さんが入れ替わり立ち替わりして産ませようとしてくれたのだがうまくいかず…。確か3時間ほど経った頃に、何と!『陣痛が遠のき始めているから陣痛促進剤を使いたい。』と助産師さんに言われてしまった。

 

自然分娩に特別拘っていたわけでは無いが、ここまで来て促進剤投入か…と、覚悟のなかった状況に極限の状態で直面し、結構混乱した。が、赤ちゃんの安全には代えられない。というか、このまな陣痛が遠のいて、ここまでのプロセスをもう一度繰り返す勇気も無い。

分娩室の外で待つ夫に陣痛促進剤利用許可の署名を貰うことを了承し、夫の署名後すぐに投与が始まったのだが…。効きが悪いということで、さらに追加していくとのこと…。

 

どんどん追加投与されていく陣痛促進剤。

体力の限界で遠のき始める私の意識。

 

赤ちゃんが本当に大丈夫なのかと心から心配だったが、状況に身を任せるしかなく、考える力も無くなっていた。

 

促進剤を投与されつつ1時間ほどイキみ続けたが、赤ちゃんは出てきてくれず…。

結局医師の判断で、吸引で取り出すことになった…。

 

赤ちゃんの頭に機器を取り付け、産道から引っ張り出す吸引にすると、赤ちゃんの頭の先の形が伸びるような感じで変形してしまう(暫くしたら戻る)など、うっすらとした知識はあったが、まさか自分がこれに当たるとは…。でも抗うことも出来ない。

 

この段階では、とにかく無事に赤ちゃんを産みたいという思いしか無かった。

 

良い感じのタイミングになったとかで、登場した医師により、ホヤホヤの頭を吸引され…。

 

スポンっと、女の子の赤ちゃんが産まれた。

 

頭の形はちょっと伸びちゃったけど、元気だった。

この子に会うために不妊治療を始め、妊娠期間を含めて1年8ヶ月の月日が経過していた。

この間の様々な言い尽くせない苦労も、赤ちゃんの顔を見たら一瞬で吹き飛んでしまった。

 

こんにちは!赤ちゃん!

 

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17.出産-②陣痛が…来る!

 高位破水し、陣痛待ちで入院することになった私。

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 この時点で全く陣痛が来ていなかったので、ここからも長丁場になる覚悟だった。事前に調べていた出産経験談でも、破水はしたけれど陣痛待ちで何日か入院が必要になるケースは結構あるようだ。

 

 病室に入ってから早速地方で働く夫に電話で状況を伝えた。

 

私『今、破水で入院してるよ!』

夫『おお!遂に来たか!!そっち行くよ!』

私『いや、まあ近日中なんだろうけど、陣痛来るまで様子見だからまだあんまり期待しないで。』

夫『そうなんだ…。』

私『だからそっち(地方)からこっちに仕事休んで来るような状況じゃ無いから!』

夫『本当に?』

私『本当に。』

夫『…分かった…。』

私『産まれそうになったら連絡するから仕事中も携帯気にしといてね!』

 

 一応絶対安静だったので、面会時間ギリギリ迄付き添ってくれた母をベッドから見送りつつ、ボーッとしていた時、夫から電話がかかってきた。

 

夫『今電車乗ってるよ〜!』

私『えっ!』

夫『妻ちゃんからの電話の後に状況を上司に報告したら、今すぐ奥さんの所に行ってあげなさいって言われちゃって、急いでそっち行きの終電に飛び乗ったんだよ〜。』

私『上司、むっちゃ良い人やん!

本当に有難いね。陣痛が来ないと無駄足になっちゃうかもだけど、やっぱり嬉しいよ。。。』

夫『上司良い人なんだよ〜!』

私『で、どこに泊まるの?夫君の実家?だったら病院から結構離れてるし、私の実家に泊まれば?お母さんに聞いてみようか?』

夫『まだ何にも決めて無い!最悪ビジホでもいいと思ってたんだけど、病院から近い妻ちゃん実家に泊まらせてもらえると助かる!』

私『らじゃー』

 

明日になれば久しぶりに夫に会えることになり、とっても嬉しかった。

 

そう、夫の上司は親身なのだ。

 

まだ不妊治療をしていたその年度の4月に、夫と私が通っていた不妊治療クリニックの近くにある本社かその周辺の事務所に異動出来なかった時、私の上司は体外受精という状況になっていることを報告しなかった私が悪い…という感じ(実際は上司が聞こうとしなかった)の対応をしてきたのに対し、

夫の上司は『こんな事情付きで異動出来ないなんて…。』と、治療を続けながら仕事をどう続けるか、これからの方針を夫と一緒に考えてくれたそうだ。

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夫上司への感謝の気持ちと共に、嫌なことを思い出し、元上司への怨嗟の念を思い出しかけたが、今はそんなストレスを抱えている余裕はない。

 

…とにかく寝て明日を待とう…と決めて、期待と不安で寝付けず何時間もベッドの中でウダウダしていた時、

ズシンとジンジンが合わさったような、胎動でもない、今までの前駆陣痛でもない痛みが私の下腹部を襲った。

 

『破水もしてるしもしかて???』

 

一定の間隔で似たような痛みが何度か襲ってきたことを確認し、病院駆け込みフライング事件の時にインストールした陣痛間隔カウントアプリを再び起動する!

 

…陣痛の間隔はまだ10分以上ある。

 

それでも一応看護師さんに報告し、状況を伝えた。

 

 機器がお腹に取り付けられ、赤ちゃんの状態を確認された結果、恐らく本陣痛とのこと!もう少し様子を見ることになり、引き続き陣痛間隔を計るよう言われた。

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そうしている間にも、ジワジワジワジワ痛みが大きくなっていく気がする。

 

看護師さんは定期的に様子を見にきてくれ、お腹に取り付けた機器で何かを確認している。痛みの間隔が少しずつ短くなり、気がつけば夜が明けていた。

 

いよいよかもしれない…。

 

17.出産-①ついに破水

 おしるしも陣痛も破水も無いまま出産予定日から3日が過ぎた。 

『もう出て来て!!!』

私は周囲の期待をジリジリと感じながら待つことにいい加減疲れてしまい…。そして破水と尿漏れの違いが分からず、Google先生に問いまくりながら日々を過ごしていた。

 

 夕刻になり『今日も来ないのかな〜。』と落胆しながらトイレに行った時、いつもの尿漏れではなく水が流れる感じがあった。

『!!!』

『もしかして!?』

でも早とちりしてはいけない!前回のようなフライングになるのは嫌だ!

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そのまま様子を見ていると…

…断続的にでは無いがやはりチョロチョロと尿ではない何かが流れる感じがある!

誰の目にもわかるようなドバッと出る破水では無いが、少しずつ、チョロチョロと水が流れている!

これは高位破水かもしれない!噂に聞く生臭い匂いとかはしないけど…。

ネットで検索しまくった知識が役に立った(笑)

意を決して母に相談し、病院に電話し、また病院に行っていいことになった!

 

今度こそ!

 

フライングの時と同じ診察室に通され、ドキドキしながら診察を受けた。

 

助産師さん『確かに破水されてますね。』

私・母『!!!』

助産師さん『一気に羊水が出たことは無いんですよね?』

私『はい!』 

助産師さん『陣痛は無いですか?』

私『ありません』

助産師さん『そうですか…。陣痛はまだでも破水をしているので入院してもらいます。様子を見ましょう。下着などの用意はお持ちですか?』

私『はい!』

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結局、いつ来るか分からない陣痛を待つという生殺し状態に変わりは無いが、赤ちゃんにまた一歩近づいた。