地方で働きながらの不妊治療!満身創痍

30代後半、地方で働きながら取り組んだ不妊治療の記録です。

15.妊娠中期-⑥同僚の何気ない言葉で傷つくこと

 私の会社では不妊治療時の対応と違い、妊娠という黄門様の印籠を手に入れた妊婦には、法律や厚生労働省の指導に則った保護制度があり、実際にそれを利用できる空気がある。その一つに、妊娠中の通勤による負担緩和や残業の禁止(本人の申し入れが必要)があって、通勤中の混雑による母体の負担を軽減するため、1日当たり30分~1時間程出勤時間をずらしたり時短勤務(時短の場合給与が減額される)とすることが認められている。そして、本来の趣旨と併せて、妊娠そのものに大きな問題は無いけれども、体調が思わしくなかったり丸一日の勤務に耐えるのが難しくなってきた職員が、気軽に取れる時短として利用するケースが結構あるようだった。

 もちろん、妊娠に何かしらの問題が発生した場合、正式に申請をすればそれ以上の時短勤務は認められるようだが、その場合、医師の診断書が必要だし、私のように妊娠自体にはさほど問題が無いけれども、悪阻などによる体調不良が続いているだけの人には、病院によっては診断書を出してくれないケースもあり、、、大げさにはしたくないけれど、丸一日勤務を続けるのは辛い…という妊婦にとって、この制度は非常に使いやすい。

 

 少し前置きは長くなったが、妊娠中期の後半に差し掛かろうとしている時、仕事上のことで私の心が密かに傷つく出来事があった。別の課の同僚にお昼過ぎ頃に本社から明日迄に回答しなければいけない問い合わせのメールが来ていたそうだ。別の課と言っても、同じ部屋の隣の島のことなので、会話などは丸聞こえだ。その同僚は別の業務の関係で、そのメールに気づいたのは夕方頃のことだった。

 

同僚『なんじゃこのメール!うわっ最悪!ん?書いていることの意味が一部分からん!』

 ~同僚 問い合わせ先に電話~

同僚『えっ!なにそれ!そんなん期限までに問い合わせに答えられません!困ります!』

 ~同僚 電話を切る~

同僚『問い合わせしといて何なんだ!(大きな声の独り言)』⇐かなりイラついてる

 ~同僚 同僚の課の課長の所に行く~

同僚『課長、本社の〇〇さんから明日までの問い合わせのメールが来たんですけど、内容に一部判断し難い部分があって問い合わせた所、〇〇さんが妊娠中で、通勤ラッシュを避ける時短?か何かでもう社に居ないみたいです!他に事情が分かる人も居ないみたいなので、期限内の回答ができません。そのことで本社からクレームが来る可能性もあるので、事前に事情を伝えておきますね!』

課長『了解しました。』

 ~同僚 自席に戻る~

同僚『問い合わせをしておいて妊娠で早帰りって、勘弁してくれよ!!!(大きな声の独り言)』

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直接私に言われた言葉では無いが、私は同じ妊婦として地味に傷ついていた、というか、気まずい思いをした。問い合わせをした本社の人がどんな状況なのかは分からないが、都会にある本社に勤めの妊婦が、通勤ラッシュの負担軽減のために1日当たり1時間程度の時短を取るのは仕方無いことではないだろうか?一つ前の職場が本社だった私には、ラッシュの壮絶さが良くわかる。その人が休職しないだけ職場の人達は助かっているはずだ。それに手軽に取れる時短と言っても、事前に上司の許可を取る必要はある。同僚からの問い合わせに答えたくなくて急に取得したわけでは絶対に無い。そして、この制度、実は私もそろそろ利用したい…と考えていたこともあり、『何だかなぁ。』という気持ちにさせられた。

 恐らく同僚に悪気は無い。同僚の立場であれば私でもイライラするかもしれない。怒り出したくなる気持ちも分からなくもない。でも、どちらかというと普段穏やかな同僚がこの時見せた、激しくイラつく様子や、問い合わせ元の妊婦の担当者に対する言い方に、明らかに敵意のようなものを感じ…とても辛い気持ちになった。被害妄想かもしれないし、だからどうという分けでは無いのだが…。

 

 ちなみに、結局私はこの時短制度を結局利用できなかった。その理由は、今回の出来事で…ということでは無く、1時間の時短をしても丁度いい時間にバスが無い!という、田舎独特の事情によってだった。。。

baby-waiting-blog.hatenablog.com

 悪阻の症状は朝に酷く、吐き気の関係で相変わらずタクシー通勤を朝は続けていた。が、毎日帰りもタクシーだと、月の通勤費が6~7万円位になってしまい、、、不妊治療で貯金の多くを失ってしまった私達夫婦には非常に辛い出費だった。そこで、比較的症状が軽い帰路は、バス通勤に戻していたのだが…1時間時短をしても、乗れるバスが無いことが判明し…。フラフラしながら私はフルタイム勤務を続ける羽目になった。

 

そして、年末、引継ぎ関連の資料作成と、大量に発生した仕事で、私は地獄を見ることになる…。

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